交通事故

交通事故による怪我

交通事故

毎日ニュースなどで目にすることも多い交通事故は、できれば避けたいものです。しかし誰でも遭う可能性があるため、もしものときに備えて最低限の知識は持っておきましょう。この記事では、交通事故で多いケガの中でも代表的な、骨折・脱臼・ヘルニアについて取り上げ、それぞれの症状や遭ってしまった場合どのように対処すればよいのかなどを解説します。

 

交通事故で多いケガ

交通事故に遭った場合、発生するケガには頚椎捻挫(むちうち)・打撲・骨折・脱臼などがあります。これらは事故にあってしばらくは痛みを感じなくても、時間がたつと痛みが強くなることも多く、治療開始が遅れて治りにくくなることがあるため、注意が必要です。

 

脊髄損傷・頭部外傷

脊髄を損傷した場合には軽傷でも全身の倦怠感やめまいを感じるほか、重傷の場合は手足にまひが生じることもあります。頭を強く打った場合は脳を損傷している可能性があるため、頭痛、吐き気などがある場合は病院での診察が必要です。損傷の程度によっては手足のまひや言語障害、記憶や感情の障害が残ることもあります。

頚椎捻挫(むちうち)・骨折

頚椎捻挫(むちうち)は頚部(首)に急に強い衝撃を受けたときに周辺の筋肉および神経が損傷して、首まわりの痛みや頭痛、吐き気などの症状が出ることで、事故のあとしばらく経ってから現れることが多いものです。交通事故による骨折は全身のあらゆる箇所に起きる可能性があります。骨折の治療は基本的には固定して自然に骨がくっつくのを待つことですが、指など小さな骨折はレントゲンでも見落とされることがあります。放置すると、適切な状態で固定されないまま骨がくっついてしまって痛みが続き、動きが悪くなるなどの後遺症が残ることもあるため、注意が必要です。

骨折

前述したように、交通事故では全身のさまざまな部位で骨折は起こります。骨折は外から加わる力によって骨の連続性が断たれて折れたり、ひびが入ったり、砕けたりした状態です。

 

骨折の種類

骨折は軟部組織(筋肉や皮膚)の損傷程度、原因、骨折の程度によって分類されます。軟部組織の損傷程度による分類では「開放骨折」と「閉鎖骨折(皮下骨折、単純骨折ともいう)」に分類されます。
開放骨折は筋肉や皮膚が裂けて折れた骨が見える状態、閉鎖骨折は皮膚が破れていない状態です。

「完全骨折」と「不全骨折」に分類されるのが骨折の程度による分類で、完全骨折は骨が完全に折れているもの、不全骨折はひびが入っているものの骨としての形は保たれているものを指します。原因による分類では「外傷性骨折」「疲労骨折」「病的骨折」に分けられ、交通事故による骨折は「外傷性骨折」です。

骨折の症状・治療

骨折すると激しい痛みや腫れ、内出血などの症状が現れ、ひどい場合は動かせなくなる、外から変形していることがわかる状態になります。
明らかに重傷の場合以外は患部を冷やす、添え木や三角巾で固定するなどの応急処置をして、できる限り早く病院を受診しましょう。

骨折の治療は骨の位置を元通りにする「整復」と「固定」が基本で、開放骨折の場合やこの2つで十分な治療ができないと判断された場合は手術することもあります。
整復は、皮膚の上から手で引っ張ったり曲げたりしてずれを治す方法と、ずれた骨を引っ張って元の位置に戻す牽引という方法です。
固定はギプスやスプリント、添え木などを使用して骨折部を固定します。

脱臼

脱臼は骨と骨をつないでいる関節がはずれることです。肩やひじ、あごなどで発生し、激しい痛みや腫れをともないます。

 

交通事故で起きやすい脱臼

交通事故で起きる脱臼は肩関節脱臼が多くを占めます。肩の関節は外れやすい構造になっており、交通事故の脱臼は転んだ際に腕で体を支えようとして、腕に横や後ろや上方向に無理な力がかかることや、肩の外側を強く打ったことによって起きます
交通事故ではほとんどが、上腕骨が身体の前にずれる前方脱臼です。

脱臼の治療

脱臼した部分を無理に元に戻そうとすると神経などを傷つけるおそれがあるため、応急処置では氷のうなどで患部を冷やして動かないよう固定し、できる限り早く整形外科を受診しましょう。
肩関節脱臼の治療は3週間ほど外側から固定する治療をします。

ヘルニア

ヘルニアとは組織や臓器の一部が本来の場所からはみ出している状態のことです。交通事故と関連が深いのは、頚椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間板ヘルニアです。

頚椎・腰椎椎間板ヘルニアとは

背骨は7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎で構成され、その間には上下の骨を支えてクッションの役割をする椎間板があります。
頚椎の間の椎間板が破れて各神経を圧迫するのが頚椎椎間板ヘルニア、同じことが腰椎で起きるのが腰椎椎間板ヘルニアです。
交通事故による強い衝撃が原因のこともあれば、加齢や悪い姿勢、スポーツなどによって繰り返し負担がかっていることが原因のこともあり、事故の保険金請求においてしばしば争点となることがあります。

頚椎・腰椎椎間板ヘルニアの治療

コルセット装着や運動療法も併用しますが、症状が改善しない場合は病院で手術する必要があります。

まとめ

交通事故による骨折は全身のさまざまな箇所で発生します。手術が必要な骨折を除き、治療は「整復」で正しい位置に骨を戻し「固定」させて、時間をかけて骨が元に戻るのを待ちます。脱臼も正しい位置に戻してから固定する治療が基本です。ヘルニアはコルセットによる固定と痛みの緩和を中心に治療しますが、場合によっては手術が必要なこともあります。

「かわ整骨院」では、患者様一人ひとりの体質や骨格に合わせた施術により、慢性的な痛みをはじめ、さまざまな身体の不快な症状を改善します。病院に通ってもなかなか良くなる兆しが見えない、原因がわからずどう対処したらいいのかわからない、といったお悩みがある方はぜひ当院へご相談ください。

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